不動産売却「机上査定」と「訪問査定」
不動産会社による査定には、「机上査定」と「訪問査定」の2つがあります。
机上査定
1.机上査定
「机上査定」とは、その名の通り机上で行う簡易的な査定です。
”簡易的”とはいえ、日々不動産取引を行う担当者が物件情報や過去の成約事例などを元に査定をするため、ご自身でポータルサイトなどを閲覧して知る相場価格より圧倒的に精度が上だといえるでしょう。
各社によりますが、机上査定の結果は依頼から数日中に報告してくれるケースが多く、メールだけでのやり取りも可能です。
訪問査定
2.訪問査定
一方、「訪問査定」は、不動産会社の担当者が実際に現地を訪問して行う査定です。
訪問する⽬的は、机上ではわからない不動産の状況や⽇当たり、眺望などを確認するため。
同じマンション内の居室でも、部屋の階数や場所、リフォーム歴、使⽤感などによって、査定価格が⼤きく変わる可能性があります。
また⼟地・⼀⼾建てについても、接道状況や隣地との距離、土地の⾼低差などは価格に⼤きく影響するものです。
訪問査定では、これらの要素を実際に見ることで、机上査定以上に精度が⾼い査定価格が算出できます。
訪問査定では実際に担当者と対峙することになるため、不安な点や要望を伝えたり、販売方法や査定の根拠を詳しく聞いたりしたい場合にも有用です。
「机上査定」を効果的に使う
◆ 「机上査定」を効果的に使う
ここまでご覧いただいて、より精度の⾼い訪問査定だけすればいいのでは?と思う⽅もいらっしゃるのではないでしょうか?
たしかに、机上査定はご売却前の必須⼯程ではありません。
しかし机上査定を効果的に使うことで、不動産会社を選ぶ上で選択肢を絞って訪問査定に臨むことができます。
つまり、机上査定を”⼀次審査”と位置付けるということです。
訪問査定では事前に担当者に訪問してもらう⽇時を決め、査定当⽇は少なくとも⼀時間ほどの時間が取られてしまいます。
これを5社、6社とこなすのは、なかなか⾻が折れる作業にもなるでしょう。
売却を急ぐご状況にあれば、なおさら時間をかけたくないはずです。
しかし、机上査定を依頼した上で訪問査定を依頼する不動産会社を2~3社までに絞ることができれば、訪問査定もスムーズにこなせるでしょう。
価格査定は査定額を知るためのみならず、不動産会社の〝採⽤試験〟も兼ねていると考え、机上査定と訪問査定を使い分けていただくと良いと思います。