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売主のリスクと引渡しまでのストレスとは?|新潟市不動産売買で気をつけたいポイント

不動産売却

長良 昴輝

筆者 長良 昴輝

不動産キャリア8年



こんにちは。

新潟の不動産売買専門店「にいがたの不動産」の長良です。


不動産売買において、多くの方が注目するのは「価格」や「条件」ですが、実は売主側には見落とされがちなリスクが潜んでいます。

その中でも特に重要なのが、「引渡し(残金決済)までの売主のリスクとストレス」についてです。

今回は、『売主のリスク』『引渡しまでのストレス』『新潟市不動産売買』をもとに、引渡し前に起こり得る事例や、実際にあったトラブルも交えながら、売主様が知っておくべき注意点を解説します。





売買契約成立=安心、ではない理由





不動産売買では、売買契約が無事に成立すると「やっと終わった」と思う方も多いですが、実はその後も、引渡し(残金決済)までの間に売主が負うリスクが存在します。


この期間に何か問題が起きれば、契約解除や損害賠償の対象になることも。
つまり、売買契約後も『最後まで気を抜けない』というのが、売主の本音かもしれません。


◇引渡し完了前に起きうるリスクとは?


売買契約には、通常以下のような条項が盛り込まれています。


『売主、買主は、本物件の引渡し完了前に天災地変、その他売主、買主いずれの責めにも帰すことのできない事由により、本物件が滅失、又は損傷して、補修が不能、又は、補修に過大な費用を要し、本物件不動産売買契約の履行が不可能となった時、本物件不動産売買契約を解除することができる』


つまり、契約後〜引渡し完了までの間に建物に重大な損傷が起きた場合、契約は白紙解除になってしまう可能性があるということです。


売主としては、契約が終わって安心していたのに、予期せぬ天災等で全てがリセットされてしまうこともあり得るのです。


実際にあったトラブル事例



実際に新潟市で起きた事例をご紹介します。

ある売主様が売買契約を終え、残すは引渡しを待つのみという状況でした。


「もうすぐ引渡しだし、保険料ももったいないから」と、建物の火災保険を解約。

ところがその直後、落雷によって給湯器などの付帯設備が故障してしまいました。


築浅で建物の程度もよく、付帯設備の状態も含めた売買契約だったということもありました。


保険はすでに解約済みのため、売主様の自己負担で補修を行い、無事に引渡しは完了しましたが、「あと数日、保険を継続していれば」と大きな後悔が残ったというお話でした。



売主にかかるストレスの正体



このように、引渡し前の売主には、実にさまざまなストレスがかかっています。


・建物や設備に故障が起きないか?
・台風や地震など自然災害は大丈夫か?
・買主からの質問や見学対応が続くこともある


とくに築年数の経った住宅では、ちょっとした不具合が「契約不適合責任」に発展する可能性もあるため、売主様にとっては「決済まで毎日が落ち着かない」と感じることも珍しくありません。



リスクを軽減するための具体策


 

では、売主としてこのストレスやリスクにどう対応すればよいのでしょうか?


以下のような対策があります。


火災・地震保険を解約せず、引渡し完了日まで継続する
これにより自然災害の補償が受けられるため、損失リスクが軽減されます。


契約書の内容をしっかり確認し、不明点は不動産会社に相談する
「滅失・損傷条項」などの重要な部分は、自分の言葉で理解できるまで説明を受けましょう。


早めの片付けやメンテナンスでトラブルの芽を摘む
引渡し直前に慌てて対応しなくて済むよう、日頃から準備を進めておくことが大切です。


まとめ|売主も「安心して引渡しを迎える準備」が必要



売買契約が済んだからといって、安心しきってしまうのは危険です。


引渡し完了までは、売主にも大きな責任とリスクがあるという現実をしっかりと理解し、そのうえで事前に対策を講じておくことで、不安やトラブルを最小限に抑えることができます。


「あと少しの間、気をつけるだけで大きな損失を防げる」


新潟市で不動産売買を検討されている方は、ぜひこのポイントを頭の片隅に置いておいてください。

そして、信頼できる不動産会社に相談することで、売主としての不安をぐっと軽減することができます。


ご不安なことがあれば、ぜひ当社へお気軽にご相談ください。

 

売主が引渡しまでに気をつけたいポイント・忘れがちな項目


1. 保険の継続は引渡し完了日まで!


  • 火災保険や地震保険は、引渡しが完全に終わるまで解約しないこと。
  • 特に自然災害の多い新潟では、万が一に備えておくことが重要。

2. 契約書のリスク条項を必ず理解する


  • 例:滅失・損傷条項(天災などによる建物損壊時の契約解除)
  • 契約不適合責任や、付帯設備の扱いなども含めて自分の言葉で理解できるまで説明を受ける。

3. 建物・設備の最終点検を早めに実施


  • 給湯器、エアコン、水回りなど、付帯設備はすべて作動確認。
  • 気になる部分は事前に修理や清掃をしておく。

4. 引渡し直前の突発的トラブルに備える


  • 台風、地震、落雷、積雪などの地域特有のリスクを想定。
  • 対応マニュアルや緊急連絡先(保険会社・不動産会社)を手元に用意。

5. 買主からの連絡や質問に誠実に対応する


  • 売主側の印象も重要。対応の遅れや曖昧な説明がトラブルの元になることも。
  • 「契約後も取引は続いている」という意識を忘れないこと。

6. 不要な費用カットは時期を見てから


  • 保険や光熱費の解約・停止は、すべての手続き(鍵の引渡し含む)が終わってから。

7. 信頼できる不動産会社と連携を保つ


  • 小さなことでも相談できる関係性が、不安やミスの防止に直結。
  • 契約書の内容や手続きの進行について、定期的に確認を入れるのがおすすめ。

 

引渡しまでの期間は、想像以上に多くのリスクとストレスがあるため、「契約が終わっても、引渡しまではまだゴールじゃない」という意識を持つことがとても大切です。



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