
【保存版】住宅ローン完済だけでは不十分!不動産売却における抵当権抹消登記の全手順と放置リスクを徹底解説

「長年連れ添ったマイホームを売却して、新しい生活へ。」
「住宅ローンを完済し、肩の荷が下りた!」
マイホームの売却や住宅ローンの完済は、人生の大きな節目です。
しかし、そこで安心してしまい、非常に重要な手続きを忘れてしまう方が少なくありません。
それが「抵当権抹消登記(ていとうけんまっしょうとうき)」です。
住宅ローンを完済しただけでは、あなたの不動産に設定された「抵当権」という権利は自動的には消えません。
この抵当権を消すための手続きが抵当権抹消登記であり、特に不動産を売却する際には絶対に避けて通れない手続きとなります。
こんにちは。
新潟の不動産売買専門店「にいがたの不動産」の富澤です!
この記事では、不動産売却を控えている方、住宅ローンを完済したばかりの方に向けて、以下の内容を分かりやすく解説します。
・そもそも「抵当権」とは何か?
・不動産売却時に抵当権抹消登記が必須な理由
・不動産売却における抵当権抹消登記の具体的な流れと手順
・抵当権抹消登記を放置した場合に起こる、恐ろしいデメリット
・手続きにかかる費用の目安
「手続きが難しそう…」と感じるかもしれませんが、ご安心ください。
この記事を最後まで読めば、抵当権抹消登記の全体像が掴め、スムーズに手続きを進めることができるようになります。
大切な資産を守り、円滑な不動産売却を実現するために、ぜひ最後までお付き合いください。
はじめに:抵当権とは?なぜ抹消が必要なのか

◆抵当権は金融機関の「保険」
多くの方が住宅ローンを利用してマイホームを購入します。
その際、購入した土地と建物を「担保」として金融機関にお金の借入れを申し込みます。
この「担保にとっている」という権利を公に示すために法務局に登記するのが「抵当権設定登記」です。
万が一、住宅ローンの返済が滞ってしまった場合、金融機関はこの抵当権を行使して不動産を競売にかけ、その売却代金から貸したお金を優先的に回収します。
つまり、抵当権は金融機関にとって、貸したお金を確実に回収するための「保険」のようなものなのです。
この抵当権が設定されているかどうかは、不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)を見れば誰でも確認することができます。
◆ローンを完済しても自動では消えない
ここで最も重要なポイントは、住宅ローンを全額返済し終えても、登記簿謄本に記載された抵当権は自動的には消えないということです。
金融機関はローンが完済されれば、不動産を担保にしておく必要がなくなります。
しかし、法務局が「Aさんがローンを完済した」という事実を自動的に知ることはできません。
そのため、不動産の所有者であるあなたが、「ローンを完済したので、担保の権利である抵当権を消してください」と法務局に申請する必要があります。
この申請手続きが「抵当権抹消登記」なのです。
不動産売却で抵当権抹消が「絶対」に必要な理由

住宅ローンを完済しただけの場合、「別に急いで抹消しなくてもいいか」と後回しにしてしまう人もいます。
しかし、その不動産を売却するとなると話は全く別です。
抵当権の抹消は、不動産売買取引において絶対的な条件となります。
◆買主の視点:抵当権付き不動産は誰も買わない
あなたが家を買う立場だったらどうでしょうか?
前の所有者の住宅ローンの抵当権が残ったままの不動産を、わざわざ購入したいと思いますか?
もしそんな不動産を買ってしまったら、万が一、売主(前の所有者)が別の借金で返済不能になった場合などに、その抵当権が実行され、あなたが購入したマイホームが競売にかけられてしまうリスクさえゼロではありません。
また、買主のほとんどは住宅ローンを利用して不動産を購入します。
金融機関は、融資対象の不動産に他の抵当権が設定されている状態では、融資を実行してくれません。
つまり、抵当権が残っている不動産は、事実上、売買取引が成立しないのです。
◆売却代金でローンを完済する場合の流れ
「まだローンが残っているけど、売却はできないの?」という疑問を持つ方もいるでしょう。
ご安心ください。ほとんどのケースでは、不動産の売却代金で残りの住宅ローンを完済し、それと同時に抵当権を抹消するという手順で進められます。
この場合、売買契約が成立してから、買主から売主へ売買代金が支払われる「決済日」に、所有権移転登記と抵当権抹消登記を同時に申請することになります。
この手続きは非常にタイトなスケジュールで、かつ確実性が求められるため、通常は司法書士が間に入って行います。
次の章で、この具体的な流れを詳しく見ていきましょう。
【完全ガイド】不動産売却における抵当権抹消登記の流れ(5ステップ)

不動産売却に伴う抵当権抹消は、一般的に以下の流れで進みます。
不動産会社の担当者や司法書士がサポートしてくれますが、全体の流れを把握しておくことで、安心して取引に臨むことができます。
◆ステップ1:金融機関への連絡と完済の申し出
まず、住宅ローンを借り入れている金融機関(銀行など)に連絡し、不動産を売却するため、売却代金でローンを完済したい旨を伝えます。
決済日が決まったら、その日を伝えて完済に必要な金額(元金、利息、手数料など)を確定してもらい、「抵当権抹消に必要な書類」を準備してもらうよう依頼します。
【ポイント】
連絡は不動産会社の担当者を通じて行うことも多いです。
書類の準備には1〜2週間程度かかる場合があるため、決済日が決まったら早めに連絡しましょう。
◆ステップ2:金融機関から抵当権抹消書類を受け取る
ローンを完済すると、金融機関から抵当権抹消登記に必要な書類一式が渡されます。
これらの書類は再発行が難しい非常に重要なものなので、厳重に管理し、速やかに司法書士に渡しましょう。
【主な書類リスト】
登記済証(権利証)または登記識別情報通知:
抵当権を設定した際に法務局から発行されたものです。「登記済」という赤いハンコが押された書類か、12桁のパスワードが記載された緑色の書類です。
解除証書(または弁済証書):
ローンを完済したことで、抵当権が消滅したことを証明する書類です。
委任状:
金融機関が抵当権抹消手続きをあなたに委任することを示す書類です。
金融機関の代表者事項証明書など:
登記申請書に記載する金融機関の情報が正しいことを証明する書類です。(有効期間が発行から3ヶ月以内のもの)
◆ステップ3:司法書士への依頼
不動産売却では、売主から買主への「所有権移転登記」と、売主の「抵当権抹消登記」、そして買主がローンを組む場合は買主の「抵当権設定登記」を、決済日当日に間違いなく同時に申請する必要があります。
この複雑で専門的な手続きをミスなく行うため、通常は不動産会社が手配した司法書士に依頼します。
売主が自分で司法書士を探す必要はほとんどありません。
事前に司法書士と面談(本人確認)を行い、登記手続きの委任状に署名・捺印をします。
◆ステップ4:決済日当日〜所有権移転と抵当権抹消を同時に申請
決済日当日は、銀行などの一室に売主、買主、不動産会社、司法書士が集まり、以下のような流れで手続きが進みます。
本人確認と書類の最終確認:
司法書士が売主・買主の本人確認を行い、すべての登記申請書類に不備がないか最終チェックをします。
①
残代金の授受
買主から売主へ、売買代金の残額が支払われます(通常は銀行振込)。
②
ローンの一括返済
売主は、受け取った売買代金から、そのまま住宅ローンの残債を金融機関に振り込み、完済します。
③
書類の引き渡し
売主から買主へ鍵や関連書類が引き渡され、司法書士は登記申請に必要なすべての書類を預かります。
④
法務局へ登記申請
司法書士は、その日のうちに法務局へ行き、「所有権移転登記」と「抵当権抹消登記」を同時に申請します。
これで買主は抵当権のないクリーンな状態で不動産の所有権を得ることができます。
◆ステップ5:登記完了と書類の返却
登記申請から1〜2週間ほどで、登記が完了します。
完了後、司法書士から以下の書類が返却されます。
登記完了証:
登記手続きが完了したことを証明する書類です。
登記事項証明書(登記簿謄本):
抵当権が抹消され、所有者が買主に変更されたことが記載された最新のものです。
◆金融機関から預かった書類の原本
これらの書類を受け取り、内容を確認して、一連の手続きは完了です。
【警告】抵当権抹消登記をしないとどうなる?放置が招く5つのデメリット

「売却の予定はないし、ローンも完済したから、抹消手続きは面倒だし、費用もかかるからまた今度…」
そう考えるのは非常に危険です。
抵当権抹消登記をしないままでいると、将来的に様々な不都合やトラブルに見舞われる可能性があります。
◆デメリット1:不動産が売却できない
これは最大のデメリットです。
前述の通り、抵当権が残ったままの不動産を買ってくれる人はまずいません。
将来、急にまとまったお金が必要になり、不動産を売却しようとしても、この抵当権が残っている限り売ることはできません。
いざという時に、大切な資産を現金化できないという事態に陥ります。
◆デメリット2:新たなローンが組めない・融資枠が制限される
その不動産を担保にして、リフォームローンや事業資金の融資を受けたいと考えたとします。
しかし、抵当権が残っていると、金融機関は「第一順位の担保権を確保できない」と判断し、新たな融資を断ったり、融資額を大幅に減額したりする可能性が高くなります。
◆デメリット3:相続時に手続きが複雑化し、子世代に負担をかける
もしあなたが抵当権を抹消しないまま亡くなってしまった場合、その手続きの義務は相続人(配偶者やお子さん)に引き継がれます。
相続人は、まず相続登記を行い、その上で抵当権抹消登記を申請しなければならず、手続きが二度手間になります。
さらに、後述する書類の紛失リスクも加わり、子世代に大きな金銭的・時間的負担を強いることになりかねません。
◆デメリット4:金融機関から受け取った重要書類を紛失するリスク
ローン完済時に金融機関から受け取る「解除証書」や「登記済証(登記識別情報)」は、抹消登記に必須の書類です。
しかし、手続きを先延ばしにしているうちに、「どこにしまったか忘れた」「引っ越しで紛失してしまった」というケースが後を絶ちません。
これらの書類を再発行するには、非常に手間と時間、そして追加の費用(数万円以上)がかかってしまいます。
デメリット5:金融機関の合併・消滅で手続きが超煩雑に
バブル期以降、金融機関の合併や統合は頻繁に行われています。
何十年も手続きを放置していると、ローンを組んだ金融機関が合併を繰り返し、現在は全く違う名前になっている、あるいは消滅しているということもあり得ます。
そうなると、抵当権抹消に必要な書類(委任状など)をどの法人に請求すればよいのかを調査するところから始めなければならず、手続きが極めて煩雑になります。
抵当権抹消登記にかかる費用は?
抵当権抹消登記にかかる費用は、大きく分けて「登録免許税」と「司法書士への報酬」の2つです。
◆登録免許税
登記を申請する際に国に納める税金です。
抵当権抹消登記の場合、以下の計算式で算出されます。
◆登録免許税 = 不動産の個数 ×
1,000円
例えば、土地1筆と建物1棟の戸建ての場合、不動産の個数は2つなので、2,000円となります。
マンションの場合は、建物(専有部分)1つと、土地(敷地権)が複数筆に分かれている場合があるため、土地の筆数によって変動します。
それでも数千円程度です。
◆司法書士への報酬
司法書士に手続きを依頼した場合の報酬です。
地域や事務所によって異なりますが、**一般的な相場は1万円〜2万円程度です。
不動産売却の場合は、所有権移転登記などとセットで行われるため、見積もりに含まれていることがほとんどです。
◆その他実費
登記事項証明書の取得費用:
登記申請前に不動産の状況を確認するために取得します。(1通600円程度)
◆郵送費や交通費など
これらを合計しても、かかる費用は2万円〜3万円程度が目安です。
この費用を惜しんだために、将来何十倍もの手間や金銭的損失を被る可能性があることを考えれば、いかに必要な投資であるかがお分かりいただけるでしょう。
まとめ:ローン完済はゴールではない!抵当権抹消登記を終えて真のゴールへ

今回は、不動産売却における抵当権抹消登記の重要性と、その具体的な手続きについて解説しました。
【この記事の重要ポイント】
〇住宅ローンを完済しても、抵当権は自動で消えない。
〇不動産を売却する際は、抵当権の抹消が絶対条件。
〇売却時は、決済日に司法書士が「所有権移転」と「抵当権抹消」を同時に行うのが一般的。
〇手続きを放置すると、「売れない」「借りられない」「相続で迷惑をかける」などデメリットだらけ。
〇かかる費用は数万円。将来のトラブルを避けるための必要経費と考えるべき。
住宅ローンの完済は、長年の努力が実を結んだ素晴らしい瞬間です。
しかし、それはまだ本当のゴールではありません。
あなたの不動産を、誰にも干渉されない完全な所有物にするための最後の仕上げ、それが「抵当権抹消登記」です。
手続きは、不動産会社や司法書士といった専門家がしっかりとサポートしてくれます。
安心して任せ、クリーンな状態で不動産を次の所有者に引き継ぎましょう。
そして、住宅ローンを完済しただけの方は、この記事を読んだ今すぐ、金融機関から届いた書類を確認し、手続きに着手することをお勧めします。
未来の自分や家族のために、必ず抵当権抹消登記を行いましょう。
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