モンスター・・・言葉が通じない・・・
『亡くなった父が生前言っていた、この土地は貸している…だから私のもの、返せ…』
は???
売主T様から販売をお任せいただいた土地。
隣地S氏・・・モンスター ( ̄□ ̄;)!!
土地の売買で近隣との境界を確定するため、土地家屋調査士さんが確定測量をします。
その際に、隣接地の所有者と会います。
どうやら隣の人が、土地家屋調査士の手に負えないらしい。
にいがたの不動産さんも同席してほしいと連絡がきました。
それが、このS氏。
他人の名義のT様の土地を「私の土地」と言い張るのです。
どういう権限で、他人のものを自分のものと言っているのか?
『売買をし所有者が変わるのでお互いの境界をはっきりしてキレイにしましょう』
ということで弊社代表も同行。
「お互いが越境しあっていることを確認し、T様が越境している西側ブロック塀含め車庫を解体し、T様の越境を解消し、S氏の越境部分も解消しましょう」
と土地家屋調査士さんが提案。
S氏は、生前の父から聞いているからS氏の土地、だから返せの一点張りです。
※法務局は,法務省の地方組織の一つとして,国民の財産や身分関係を保護する,登記,戸籍,国籍,供託の民事行政事務,国の利害に関係のある訴訟活動を行う訟務事務,国民の基本的人権を守る人権擁護事務を行っています。
土地家屋調査士から、昭和46年3月25日の測量図をもとに、S氏に説明。
法務局に登記された土地。相続した土地。
S氏「父がT様に貸していると生前言っていたのを聞いた土地」
弊社「賃貸借契約書はありますか?」
S氏「私の土地だから返して」
それでも、何度も同じ話を繰り返す…
3回目訪問。
S氏は、法務局に行ってきたそうです。
結果、当たり前ですが、所有者はT様。
今度は、騙されたと主張していますが、誰に???
S氏「法務局で調べてきたら父の筆跡ではなかった」
S氏「騙された」
代表「それならば、法務局に申し立てる話であって、T様はなにもしていませんよね。」
弊社「公的な場所で主張して下さい。」
・・・
突然、
S氏「私、N不動産の会長知ってるんで!」
だからなんでしょう?
ビッグネームの名前出せば優位に立てると思い込んでいるタイプ。
なんと!!!N不動産!!!
N不動産様といえは、新潟でトップクラスの不動産会社です。
話、通じないので、N不動産の会長さんが本当にここに表れてくれたら、手っ取り早い。
むしろ、願ったり叶ったりです!!!
お願い、会長様( ;∀;)
弊社「だったらなおさらですよ。法務局で登記されたT様の土地、他人の土地を自分のものと言っている事、相手にしないと思います。」
ビッグネームの人、有名人、って大変なんだそうです。
知らない人でも、友達・親戚・知り合い・・・あるあるですが、親戚が増えるそうです。
タモリさんがテレビで言ってた。
私・・・、弱小者です。
結構、言われます。
あなた、何年やってるの?
得意分野は?って。
ですので、ビッグネーム出してくる方、わたしもなんだか、慣れっこです。こーゆーの。
弱小者なりに、生きてます。
T様に直接電話。
T様の土地と認めたそうです。
認めた上で、売ってほしいと。
それには条件はあり
・不動産会社を間に入れないこと
・固定資産税評価額で買いたい
だって・・・。
都合のいい事ばっかり。
固定資産税評価額なんか底の価格で、こんな言いがかり付けてくる隣人に売りたくなんてない!というのが人間の感情というものではないでしょうか。
当然、T様はお断りしました。
なぜ今まで何十年も返せと言わなかったの?
T様の父が所有していた時に、その件について話したことはあったのか?
所有者が代わってから言い出すなんておかしな話。
相続人はとても優しい人。
それに付け込んで土地を奪おうとしてるのか?
ぷつぷつと、そんな感情が沸いてきます。
ですが、専門家が言うには、
相続のタイミングで、時効取得を言い出すパターンは、意外と多いそうです。
きっかけだそうです。
S氏から言ってきました。
「ここはウチがずっと使っているから、もう私のもの」
あら、自分から言っちゃった。
時効取得を主張してきました。
それならば、T様も同じく時効です。
T様のお父様が車庫として使用していた土地は越境しています。
その部分は、時効取得ということになります。
S氏「相続したから無効」
もう、お話になりません。
自分は時効取得できて、T様はできないと言います。
※時効取得とは
一定期間、他人の物について一定の要件を満たす占有をした者が、その物の所有権を取得することをいいます(民法162条)
※長い間、自分の土地を他人に使えわせてあげてて、異議申し立てもしないなら、使用していた人のものになる。簡単に言うとそういう法律です。
※詳細は、民法第162条【所有権の取得時効】を見てみてね。
あとは専門家にお任せすることになりそうです。
S氏のような主張がどうなるのか?を知りたいです。
ゴネ得なんて、いやだな。
世の中、そんな風潮があったりもするけど、そんなのイヤですね。
古くて、新しくて、ちょっとダサい不動産屋を目指している
にいがたの不動産㈱地産地消の中村利恵です。
不動産売買仲介の仕事のなかで、
「思って」「行動して」「経験した」事を日記代わりに書いています。
忘れないように。忘れてしまったら思い出せるように。次に活かせるように。