30代共働き夫婦が3,500万円の家を買う。新築戸建購入で失敗しない!無理のない返済計画で理想のマイホームを手に入れよう。

子育て世帯にとって、マイホームの購入は大きな決断のひとつです。
・現在の住宅が手狭になった
・現在の住居の家賃が高い
・子どもをのびのび育てたい
・家族が増えた、または今後増える予定がある
こういったタイミングで、マイホーム購入を考え始めるご家族も多いでしょう。そんな子育て世帯にとって、新築戸建ては理想的な住まいと言えます。
こんにちは。
「負動産」を「富動産」に変えたい富澤です!
同じ一戸建てでも賃貸は高額な賃料が設定されていることが多く、新築戸建てを購入することで、ローン返済の方法次第では月々の支払額を抑えられるケースもあります。
さらに、子どもの学校を変えたくないという理由で、子どもが小さいうちに住む場所を固定したいと考える方も多いはずです。
夢のマイホームを手に入れるためには、無理のない返済計画が不可欠です。
今回は、具体的な事例やシミュレーションを交えながら、マイホーム購入時に役立つ返済計画の立て方をわかりやすく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
なぜ返済計画に失敗してしまうのか?

住宅ローンの返済計画で失敗しがちなパターンは大きく分けて3つあります。
1. 収入に見合わない高額な返済額を設定してしまった
2. 返済期間を短くしたら月々の返済額が高額になった
3. 変動金利型ローンによる金利の上昇で計画通りに返済できなくなった
これにより、食費や光熱費、教育費などの生活費を削ることになり、生活が圧迫され精神的な余裕を失ってしまうことがあります。
また、病気やケガ、失業など予期しない出費を考慮しなかったために、返済が滞り、最終的にマイホームを失うリスクも生じます。
「無理な返済計画」は生活の質を著しく低下させるだけでなく、最悪の場合、マイホームを手放す事態を招きかねません。
だからこそ、購入前にはしっかり計画を立てておくことが何より重要なのです。
返済計画成功のための5つのステップ

30代の共働き夫婦を例にシミュレーションをしてみましょう。
現在、小さな子供1人と3人で賃貸住宅に住んでいます。夫婦共働きで、それぞれ車を所有しています。現在住んでいるのは築浅の一戸建ての賃貸物件で、月々の家賃は13万円(駐車場2台込み)です。
将来のことを考え、新築戸建ての購入を検討することになりました。
1.現状の家計を把握する
まずは現状の家計を把握することから始めましょう。毎月の収入と支出を洗い出し、年間収支額を出して「家計を可視化」していきます。
♦収入(手取り)650万円
♦支出:612万円
【年間支出のおおまかな内訳】
・水道光熱費:36万
・保険医療費:24万
・交通・通信費:60万
・教育費:24万
・交際費:72万
・食費:96万
・住居費:120万
・車維持費:60万
・貯金:120万
※今後も将来のために毎月10万円貯金していきたい。
家計簿アプリやエクセルなどを活用して、できるだけ具体的に可視化しましょう。
過去数カ月分の家計簿を振り返ることで、より正確な現状を把握することができます。
2.住宅購入予算を決める
家計の現状を把握したら、住宅購入予算を決めましょう。
一般的に、無理なく返済できる住宅ローンの借入額は、年収の5~7倍程度と言われています。
しかし、これはあくまで目安であり、家族構成やライフスタイルや今後のライフイベントなどを考慮して慎重に判断する必要があります。
■住宅購入額
年収の5倍を購入予算とすると、800万円×5=4,000万円までの物件が購入できることになります。月々の返済額の目安は、返済負担率(返済比率)で確認しましょう。
【返済負担率】とは、
年収に対する年間の住宅ローン返済額の割合を示します。
一般的には年収の25%~30%が目安となり、それを超えると生活費やその他の支出(教育費、医療費、貯蓄など)に支障をきたす可能性が高くなります。
- 返済負担率が25%ならば、年間返済額は800万円 × 0.25 = 200万円となり、月々の返済額は200万円 ÷ 12 = 約16.6万円が目安になります。
- 返済負担率が30%ならば、年間返済額は800万円 × 0.30 = 240万円となり、月々の返済額は240万円 ÷ 12 = 20万円となります。
ただし、住宅ローンの返済額を夫婦の合計年収でシミュレーションすることにはリスクが伴います。
特に、どちらか一方が働けなくなった場合(例えば、病気や出産、介護などで収入が減少する場合)、住宅ローンの返済が困難になる可能性があります。
このリスクを避けるためには、夫のみの年収だけのシミュレーションもしておきましょう。
★夫のみの年収でシュミレーションした場合★
- 返済負担率が25%ならば、年間返済額は500万円 × 0.25 = 125万円となり、月々の返済額は125万円 ÷ 12 = 約10.5万円が目安になります。
- 返済負担率が30%ならば、年間返済額は500万円 × 0.30 = 150万円となり、月々の返済額は150万円 ÷ 12 = 12.5万円となります。

ご夫婦は中央区にある3,880万円の新築3LDKの物件を検討していました。
ざっくり試算すると年利0.7%、35年ローン、頭金・ボーナス払いなしで毎月約10.4万円の支払い。
現在の賃貸住宅の家賃と変わらない金額です。
予算をもう少し下げて、3280万円の新築3LDK物件も見てみました。
年利0.7%、35年ローン、頭金・ボーナス払いなしで毎月約8.8万円の支払い。
現在の住まいのお家賃より低い返済額になりました。
頭金を入れれば更に月々の返済額は下がります。
・自己資金:頭金としてどのくらいの金額を準備できるか?
・住宅ローン以外の借入がある場合、その返済額も考慮する
・今後のライフイベント(子どもの進学・車の買い替え・親の介護など)も出費を考慮する
以上のことも考慮して住宅購入額を決定することをおすすめします。
3.住宅ローンの種類と金利を選ぶ
住宅ローンには、大きく分けて「変動金利型」と「固定金利型」の2種類があります。
変動金利型: 金利が市場金利に応じて変動するため、金利が低い時期には返済額を抑えることができます。
しかし、金利が上昇すると返済額も増えるため、金利変動のリスクを考慮する必要があります。
固定金利型: 返済期間中の金利が固定されるため、返済額が一定で、返済計画を立てやすいというメリットがあります。
しかし、変動金利型に比べて金利が高めに設定されていることが多いです。
どちらの金利タイプを選ぶかは、金利動向の見通しやリスク許容度によって異なります。
将来の金利上昇に不安を感じる場合は、固定金利型を選ぶのが無難でしょう。
また、住宅ローンを選ぶ際には、金利だけでなく、手数料や保証料なども比較検討することが重要です。
複数の金融機関に相談し、自分にとって最も有利な条件の住宅ローンを選びましょう。
4.返済期間と返済方法を決める
住宅ローンの返済期間は、一般的に35年程度が目安とされていますが、返済期間が長ければ長いほど、総返済額は増えてしまいます。
返済期間を短く設定すれば総返済額を抑えることができますが、毎月の返済額は増えるため、無理のない範囲で返済期間を設定しましょう。
返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。
元利均等返済: 毎月の返済額が一定になる返済方法です。
返済当初は利息の割合が高く、元金の返済が進むにつれて利息の割合が減っていきます。
返済計画を立てやすいというメリットがあります。
元金均等返済: 毎月返済する元金が一定になる返済方法です。
返済当初は返済額が大きく、徐々に返済額が減っていきます。総返済額を抑えることができるというメリットがあります。
5.シミュレーションと見直しを繰り返す
住宅ローンシミュレーターなどを活用して、様々な条件で返済額をシミュレーションしてみましょう。
金利が上昇した場合、返済期間が短縮された場合など、様々なシナリオを想定しておくことが重要です。
また、住宅購入後も定期的に返済計画を見直すようにしましょう。
収入が増えた場合、金利が低下した場合など状況に応じて繰り上げ返済などを検討することで、総返済額を抑えることができます。
3,500万円の物件購入シミュレーション:変動金利 vs 固定金利

ご夫婦は、検討を重ねた結果、3,500万円の物件を購入することに決定しました。
また、今までの貯金とご両親の協力により、頭金500万円を準備できました。
変動金利(0.5%)と固定金利(1.5%)をそれぞれ35年の返済期間で元利均等返済方法を使用したシミュレーションを紹介します。
- ・物件価格: 3,500万円
- ・頭金: 500万円
- ・借入額: 3,000万円
- ・返済期間: 35年(420ヶ月)
- ・金利タイプ:
- 変動金利型: 0.5%
- 固定金利型: 1.5%
- ・返済方法:元利均等返済
■変動金利型(0.5%)の場合
- 毎月の返済額:約80,000円
- 変動金利は金利が市場金利に連動しているため、現在は低金利ですが将来的に金利が上昇した場合、返済額が増加するリスクがあります。
■固定金利型(1.5%)の場合
- 毎月の返済額:約95,000円
- 固定金利は返済期間中の金利が固定されるため、毎月の返済額が一定で予測可能です。
- しかし、変動金利型よりも初期の金利が高いため、毎月の支払い額は増えます。
★シミュレーション結果の比較★
【変動金利型】の返済総額は、3,360万円となり低金利のため月々の返済額は抑えられるが、金利上昇のリスクがある。
【固定金利型】の返済総額は、4,050万円となり返済額が一定で予測が立てやすいが、初期の金利が高く返済額が増える。
どちらを選ぶかは、金利の動向や今後のライフプランを踏まえて慎重に選びましょう。
金利が上昇しても支払い額が変わらない安心感を重視するなら固定金利型、低金利を活かして月々の負担を抑えたいなら変動金利型が適しています。
まとめ:夢のマイホームは計画的に

新築戸建の購入は、人生における大きなイベントです。
夢のマイホームを手に入れるためには、無理のない返済計画を立てることが不可欠です。
ご自身の状況に合わせて、綿密な返済計画を立てていきましょう。
焦らず、じっくりと検討し、納得のいくマイホームを手に入れることが、その後の幸せな生活につながるはずです。
この記事が、あなたの新築戸建購入の成功に少しでも貢献できれば幸いです。
夢のマイホーム実現に向けて、頑張ってください!
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